心が春に(徳壽様からの贈物)



大徳寺525世、孤蓬庵・小堀卓巌和尚様の筆による
「柳緑 花紅」です。
敬愛する和尚様。以織の大恩人であられる和尚様。
この方なしに以織の井戸は存在しなかった和尚様。

それをご存知の東京西荻、伊勢屋美術の猪鼻徳壽さまが
お贈りくださったのが画像の卓巌和尚様の色紙です。
それも3通も。
その上、鄙陶人・以織の生活をおもんばかって
色紙掛けまで揃えてくださるお心遣い。

徳さん(猪鼻さんをそう呼んでいますが)
「徳さんのお蔭で以織の心に春が来たよ」
「徳さん、ありがとう」

此処のところ、体調不良が重く感じていましたが,
俄然やる気が湧いてきました。
不思議なことに、袋小路に悩んでいた試作に兆しが。

猪鼻様、本当にありがとうございます。




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爺のカクラン

佐藤大雄様・美樹奥様のお蔭で
いまこうしてブログを綴れています。
お二人に感謝を捧げて。

12日、北九州市からやって来てくださった
佐藤様ご夫妻と歓談中、
突然激しい頭痛に襲われ意識混濁。
美樹奥様のお手配にて救急搬送されました。

いままで記憶が抜けるという経験はありませんでした。
もちろん全身麻酔は別として。
痛みや苦しさに耐える馬鹿馬鹿しい矜持を
内心ほくそ笑んでいたきらいがありました。
なのに、そんな矜持はどこへやら。
救急車のストレッチャーから
病院のそれへ移されるまでしか記憶がありません。
目覚めたら点滴管につながれてベットの上でした。
CTスキャンもレントゲンの結果も脳に異常はないそうです。
ところが、そうした検査をした記憶がありません。
検査中はおしゃべりしていたというのに。

2年前、尿閉を経験して前立腺肥大と診断され、
以来、治療薬を服用しています。
今回のことで知ったのですが、排尿後血圧が突発的に上がるのです。
12日はそれが爆発的に訪れたらしく240超えの高血圧になっていました。
それが記憶の抜けた原因なのでしょう。

けどね、すごく楽しくも思えています。
カッコつけていたって、いざとなれば気絶出来る。
堪え難いと記憶も無くなる。
うまい具合にプログラムされているものだ。
ようやく爺になれた。
肩の荷が軽減した感があります。

皆様、くれぐれ、お体ご自愛のほど。


実験窯が大破損



もう30年以上、焼物に携わっているのにこの始末。
アホな爺をお笑いください。

大切な実験用の窯を壊しました。
修理にずいぶん時間がかかるだろうなぁ。
焼成中、沸騰した釉種が窯内に飛散して、
そればかりか大量に流れ出し、
床は釉ガラスで覆われました。
ヒーター線もガラスに覆われて交換せねばダメ。

今年に入ってから壊した窯は2台目になります。

こうまでしても知りたいことがあります。
手持ちの資料にもネットにも答えがありませんでした。
なので実行あるのみ。
しかし、この釉種を何度で焼いたらいいのかわからない。
前回は生焼け、今回は焼き過ぎ。
こうして失敗を続けるより答えは出ません。

「因果な商売だなぁ、焼物屋」

トントントントン



突いても突いても、まだまだトントン。
花粉にさらされながら一日中トントントン。

自家製長石を砕いています。
テスト試薬なのでスタンパーで突くほど量がありません。
なので手作業です。
昔の工人も、きっとこうだったんだろうなぁ。

どうにもわからない問題の解決のため、
思いついたことをこなしています。
遠回りの人生を強要されるのが
陶芸に携わってしまった宿命と思い定めて。
爺だからこんな簡単軽作業でも筋肉がきしみます。
この作業の果てに、どんな結果があるのだろう。
突いても突いても、ほらまだまだ。

h29_3_17b.png

掘りの手ではありません。



掘りの手と呼ばれるものは、昔々、窯場で不良品が捨てられて,
土の中から発掘されたものを指すのだけれど、
まあ何百年も埋もれていたわけだし、まして不良品だから概して汚い。
けど写真の茶碗は汚いけれど新作なんです。
織部黒と呼ばれる手です。

窯出ししたばかりなのにこの汚さ。
もうずいぶん黒い織部は試作しているのだけれど、
まだ釉薬と焼き方がはっきりしない。
この耐火度でこの焼き方というのが掴めない。
今回はますます低温で焼いてみた。
低温では溶けが悪くなるので、長い時間焼く。
三日目にして真っ赤に焼けている器を
窯から引出して水に浸ける。急冷する。
引出し黒と呼ばれる黒色を引き立たせる技法だ。

h28_2_kuro_2.png

ほら、後ろは溶けきれず鈍い発色。小さなブクまで吹いている。
けど、負け惜しみを言わせていただこう。
こうして遠回りな試作を続けた方が色んなことが判って来る。
経験こそが財産なんだ。
他人様のレシピで焼くのも合理的には違いないけど、
自家薬籠中のものには育たないね。

けどやっぱり遠吠えかな。

h28_2_kuro_3.png



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井戸茶碗陶術遣い

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