初ロクロ

御所丸ロクロ

今年の初ロクロは御所丸茶碗形を引きました。
思うところあって、初窯は割高台・御所丸茶碗を焼く予定です。
なので、新年そうそう御所丸用の磁器土を作りました。
寒いので、土づくりを終えてから、
ロクロ引きにちょうど良い固さになるまで三日ほど掛かりました。

「えぇ、三日でもうロクロ引き?」と、
土を寝かさないことに疑問のある方もお有りでしょう。
近頃、意識的に寝かすのは止めました。
なぜなら、余分な粘りが出ない方が以織ロクロにはいいからです。

現代を生きる以織は、
例えば御所丸の磁器土はこんな風だっただろうと、
想像して土づくりをせねばなりません。
(この想像がたまらない。当たった時の嬉しさといったら)
でも、古作陶工が、付近の陶土で、
それにあった焼物を焼いていたとしたら、
(もちろん土づくりの工夫はしたでしょうが)
掘りっぱなしの粘らない土でロクロを引くこともあったでしょう。
土を寝かすと粘りが出てロクロ作業は楽になりますが、
それだと邪念が湧きます。
ああしてやろう、こうしようと、ロクロ作業の手数が増えます。
なので、粘らない土で作業する方が、
最低限の手数しかふめないので、
生き生きした造形に近づけると思うのです。

そこで御所丸ロクロの結果といいますと、
李朝陶工が引くと、なぜ、あの形になるか分かりました。
これが以織にはうれしい瞬間です。

以織は古作の見本とそっくり同形を引きたいと思いません。
それより、古作と同じロクロ法を模索します。
形なんて、古作陶工だって、その時々のはず。
李朝の民窯陶工に、定規を当てたりする几帳面な方など
(おっと失礼。でも以織も同類)
いるはずもなく、だから、ひとつひとつ違っているわけでしょう。
でも、どこか共通するものがある。
それが素地土の性質と、それに見合ったロクロ術と思います。

で、粘らない土の方が、どうもしっくりくるのです。
ご覧の通り、まだまだ稽古が必要ですが、
胴に溝が一周する理由も、
デザイン的に付けたわけでない理由があるのです。
それは井戸茶碗のロクロ術に通じていて、
大なり小なり李朝陶工の全体に行き渡っている造形法と思えます。

ともあれ、ロクロを引いている時は楽しい以織です。

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Author:iorijiji
井戸茶碗陶術遣い

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